Empty Nest(エンプティ・ネスト)–50代からはじまる私の新しい暮らし方

マイストーリー
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子どもが小さくて子育てに追われていたころは、

早く大きくなって!5分だけでいいからゆっくりさせて!

と何度心の中で思ったことか(笑)

あの頃を懐かしく思うことも多くなってきました。


そしていざ成長して家を出る瞬間が訪れたとき、
親として誇らしいはずなのに、どこか胸の奥にぽっかりと穴が空いたような気持ちになって、、、

何なんだろう、この気持ち。すがすがしさでも寂しさでもない、このもやーっとした気持ちを説明するの、難しくないですか? これは経験者ならではの感情だと思います。

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英語ではこの時期を “Empty Nest(エンプティ・ネスト)” と呼び、アメリカではよく使われる言葉なのだと、教えてもらったのはちょうど渡米してしばらく経ってのことでした。

私自身、50代でアメリカに移り住み、新しい生活がスタートしました。

最後の子育て、と一緒に連れてきた末っ子がアメリカの大学へ進学し家を出ていき、賑やかだった5人家族は、久しぶりに夫婦二人だけの暮らしに戻りました。

あんなに子どもたちが巣立つのが待ち遠しかったはずなのに、嬉しさと同時に、寂しさ、不安、虚無感……まさにいろいろな感情が押し寄せてきました。でも、振り返ってみると、あの時期は「終わり」ではなく、人生の第二章が静かに始まったタイミングでもありました。

このブログでは、同じように40〜50代で子どもの巣立ちを迎えた女性に向けて、心の揺らぎと、その中で大切にしたい心の持ち方を「新人Empty Nester」として書いてみようと思います。


Empty Nest(エンプティ・ネスト)とは?

アメリカでは一般的な“子どもの巣立ち”の言葉

Empty Nest(エンプティ・ネスト) を直訳すると「空っぽの巣」。子どもが成長して家を出ていき、親だけが残った状態を指す言葉です。アメリカではライフステージの一つとしてよく使われていて、「Empty Nester(エンプティ・ネスター)」というと、巣立ち後の親世代を指します。

まさに私がEmpty Nester!

子どもが自立し、親としての大きな役割をいったん終えたあとを「空っぽの巣」と例えるとは面白いですよね。誇らしさと同時に、静かな寂しさや戸惑いが混ざり合って、なんとも言えないのです。この感情。

日本でも増えている「巣立ち後の揺らぎ」

日本ではまだ「Empty Nest」という言葉自体はあまり馴染みがないかもしれませんが、子育てを経験された多くのご家庭で同じような思いをされたことがあるのではないでしょうか。進学や就職、留学、結婚などで子どもが家を出ていくと、それまでの生活リズムが大きく変わりますよね。

毎日の食事づくり、送り迎え、学校行事、習い事のサポート……。子ども中心だった時間がふっと軽くなり、「あれ? 私、今日は何をしたらいいんだっけ?」と戸惑うことも。

40〜50代女性が感じやすい感情とは?

特に40〜50代の女性は、更年期や親の介護、自分の健康や仕事のことなど、さまざまな変化が重なりやすい時期でもあります。その中で子どもが巣立ってしまうと

  • 急に時間が増えたような不思議な感覚
  • ぽっかりと穴が空いたような寂しさ
  • 「私はこれからどうなるんだろう」という漠然とした不安

こうした心の揺らぎを感じるのは、とても自然な気がします。


子どもが巣立った後に感じる“心の揺らぎ”

時間が急に空いてしまう戸惑い

子育て中は、やることが常に山盛りでした。家族全員分のごはん作り、洗濯、学校や部活の予定管理、休日の送り迎えや行事……。見える家事、見えない家事、も含め、皆さんもスケジュール帳はいつも子どもの予定でいっぱいだったのではないでしょうか。

それがある日を境に、すっと静かになっちゃうんです。

今まであれだけさんざん「時間がほしい」と思っていたのに、いざ空いてみると、どう時間を使っていいのか分からない。戸惑います、ほんと。

寂しさ・虚無感・喪失感

子どもの部屋のドアが閉まったまま。

夜遅くまで待っていた門限もなくなり、準備する食事の量も洗濯カゴの中身も減る。

家の中の“生活音”が少なくなったことに気づいたとき、寂しさや虚無感がふっと押し寄せてくることがあります。

「あの忙しい日々はどこへ行ってしまったんだろう」
「よく頑張ってきたな」
そんなふうに、自分の歩いてきた道を改めて意識してみたり。

“私はこれからどうなるの?”という不安

子ども中心だった世界から目線をぐるっと外に向けてみると、今まで見えてなかった景色が目の前にありました。知らない世界がまだあるのね、と不安にはなるし、気が付けば傍らには人生の伴侶の主人だけ。

■この先、私たち夫婦はどんな関係でいたいんだろう
■仕事は? 趣味は? 健康は? 親のことは?
■私はこの先、どうやって暮らしていきたいんだろう

不安といえば不安だし、でもこれって考え方を変えると
真剣にこれからを考えようとしている証拠でもありますよね。

人生はまだ長い。伸びしろだってたくさん!

これからのことを少しずつ考えていきましょう


Empty Nester(エンプティ・ネスター)が大切にしたい心の持ち方

① 夫婦で会話する時間を増やす

子育て中は「親としての会話」が多くなりがちでした。もともと主人は仕事で家にほとんどいない時期もあったり、ワンオペ多めではあったけれど「今日の宿題は?」「塾は何時?」「送り迎えは?」など、会話の中心にはいつも子どものことでした。

Empty Nest を迎えた今は「夫婦としての会話」がぐんと増えたように思います。

  • 最近どんなことを考えている?
  • これからどんな場所へ行ってみたい?
  • 健康のこと、仕事のこと、挑戦してみたいことはある?

あらたまった話でなくても、夕食後に話す、ドライブしながら話をする、共通のYoutubeやテレビ番組を観たり、、、くだらないことも多いですが、夫婦の時間は確実に増えてる分会話も増えました。

② 自分軸で生きる

子どもが中心だった生活から、これからは少しずつ「自分のための時間」を取り戻すステージへと移っていっているなと感じる日々です。

いきなり大きな目標を立てる必要はなくて、小さなことでもいいので、何か目標を立ててみるって大事ですよね。少し大きくなってきた子どもたちにも似たようなことを聞いていたと記憶してますが、これ、自分に向かって問いかけてます。

  • ずっとやってみたかったことは何だろう?
  • 改めて学び直したいことはある?
  • 心がホッとする時間はどんなとき?

趣味を再開したり、資格の勉強を始めたり、体を動かす習慣を作ったり。
小さな一歩でも、「自分で選んだ時間」は、確実に心を満たしてくれるはず。

自分時間を計画して楽しむ女性

③ 不安に振り回されないための視点

不安は「ダメな感情」「ネガティブ感情」ではないように思います。不安を感じるのは、これからの人生をちゃんと考えている証拠なわけだし。

大事なのは、不安に飲み込まれてしまわないこと。ひとりで抱え込まず、家族や友人に話してみることってすごく大事で、どこかでアウトプット(ガス抜き)すると、自分のこと、俯瞰的に見ることもできますよね。

心配事のほとんどは、頭の中で大きく膨らんだ“まだ起きていない未来”についての想像です。いつかまたこの話を深掘りして書きたいと思いますが、起きてもないことに悩んだり、余計なパワーを使わない。これに限ります(笑) 自戒を込めてここに書いておきます。

④ 変化を「悪いこと」と捉えない

子どもの巣立ち、夫婦二人の暮らし、更年期や親の介護、私はこれに加え、海外生活がスタートしました……。40〜50代は変化が多い時期です。変化はどうしても不安を連れてきますが、実はそれ自体が「悪いこと」なわけでないですよね。

むしろ変化は、「今までと同じやり方ではない、新しい選択肢が生まれるタイミング」でもあります。

もちろん、最初は不安の方が大きいかもしれないけど、それでも、「この変化の中で、私はどんなふうに生きてみたいかな?」と考えると、ワクワクすることのほうが大きいので、変化は前向きにとらえるようにしています。

⑤ “どうなるか”より“どうありたいか”を大切にする

「この先、どうなるんだろう」という問いには、誰も正解を持っていませんよね。未来はいつだって不確実です。

だからこそ、Empty Nest の時期に大切にしたいのは “どうなるか”ではなく“どうありたいか”
だと思うのです。

たとえば……

  • 穏やかに暮らしたい
  • 好きなことを仕事や活動につなげてみたい
  • 自分のペースで学び続ける人でいたい
  • 家族や友人との時間を大切にしたい


まずは「どんな自分でいたいか」と考えること

私は素直にこれを考えるのが楽しいです。
人と比べる必要はなくて、自分の思うことを大切にする。

自分のありたい姿を想像していくと、年老いてもまだまだやれることあるな、とワクワクしてくるのです。


私が50代で迎えた Empty Nest のリアル

アメリカで新生活が始まった50代

私の場合、50代で日本を離れ、アメリカでの生活が始まりました。3度目のアメリカ暮らしではありますが、言葉も文化も違う環境で、すでに巣立った長男、長女は日本に置いて、当時まだ高校生だった息子を連れての渡米。慣れないことも多かったけれど、毎日があっという間に過ぎていきました。

末っ子が大学に進学し、夫婦二人暮らしに

まもなくして末っ子が高校卒業、コミュカレを経てアメリカの大学へ編入しました。引っ越しの日、荷物を車に積み込んで大学へ向かう道のりは、誇らしさと寂しさが入り混じった、不思議な時間でした。

帰り道、運転しながら「本当に行っちゃったな」と何度もつぶやいたのを覚えています。その日から、家の中は一気に静かになりました。

「ご飯だよー」と息子を呼んでも返事はなし。あんなに慌ただしかった毎日は、もう戻ってこないんだなと実感した瞬間です。胸の奥にじんわりとした喪失感が広がりました。

不安と静けさの中で気付いた“自分の時間”

とはいえ、時間が経つにつれて、少しずつ見えてきたものもあります。


夕方のバタバタがなくなり、夜の家事も早く終わるようになると、ぽっかりと「自分の時間」が現れました。寝るまでのその時間が長い!子どもがいなくなるとこんなにも時間が増えるのですね(笑)

その時間を使って、これまで後回しにしてきたことに少しずつ向き合うようになりました。

「子どものため」だけではない、「自分のための時間」

なんと自由で楽しいことか!

暮らしの再設計がはじまった

Empty Nest って、暮らしを再設計するスタートラインなのかもしれないですね!

夫婦二人で過ごす時間の使い方。
仕事や活動との向き合い方。
どんなペースで、どんなふうに暮らしたいのか。

子育て中には考える余裕もなかった「これからの私の生き方」を、ようやく少しずつ描き始めるようになりました。これについても他の機会に書こうと思います。


Empty Nest は、新しい人生のスタートライン

子育て後に見えてくる“自分らしさ”

Empty Nest の寂しさや不安は、私の中にもまだまだあります。子供たちみんな自分らしく生きていけてるかな、夢の途中で辛い思いをしてないかな?この気持ちは親でいる限り、このまま消えないと思います。

でもその一方で、子育てという大きな役割を終えたからこそ見えてくる景色もあります。

私はどんなことを大事にしたいのか
何をしているときに一番自分らしくいられるのか

子どもが小さかった頃には考えられなかったようなことを、落ち着いて見つめ直すことができて
今、すごく楽しいです。50代、まだまだこれから!夢も描けるし、そこに向かって自分らしく進んで行ける世代ですよね。

巣が空っぽになったからこそ、体が軽くなって自分らしく羽ばたける、そう考えるとEmpty Nester 捨てたもんじゃないですよ!

このブログが、同じように子どもの巣立ちを迎えた誰かの心に、そっと寄り添うきっかけになれば嬉しいです。

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